話 題 『 よもやま話 』 2025年10月〜2025年12月
 
          話  題  一  覧
2025.12.21 新たに知り合うことになってしまった人たち   投稿:清水有道
2025.12. 7 我が人生の鉄則10項目             投稿:清水有道
2025.11.23 遅まきながら我が国も多党化へ?        投稿:清水有道
2025.11.19 入間航空祭2025 外野席            投稿:吉田誠治
2025.11. 9 大いに参考にし、生活の鑑にしたい賢人の言葉や格言 投稿:清水有道
2025.10.19 感心した本職の作家の日本語文章        投稿:清水有道
 

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          話  題  『 よもやま話 』  
2025.12. 21 清水 新たに知り合うことになってしまった人たち
 
    新たに知り合うことになってしまった人たち
横浜市 清水 有道
 
1.はじめに
  今まで純粋に“真面(まとも)人間”として生活していた時期には、気にも留め
 ていなかった人々に、筆者自身が後期高齢者の中でもオールド・オールドに近づく
 とちょっとした弾みで知り合うことになることが増えてきた。人生の生い立ちから
 言えばむしろ必然なのかもしれぬが、全く予測もなく、突然出くわす人々との邂逅
 である。その一例が全く寄る辺のない高齢のご婦人が炉端に棒立ちになって、目付
 き、顔付から間違いなく助けを求めていることが自明のことに思われる場合などで
 ある。声を掛けて聞いてみれば、「次に何をするんだったか?何処に行くのだった
 か?」、「誰に合うのだったか?何の記憶もなければ手掛かりも思い出せないのだ
 けれど助けてくださる?」と言われて、問い返された筆者が途方に暮れることが屡
 々である。もっとひどい場合には、「私は会社に勤めている筈なのに、どこの駅で
 降りる何という会社だったか全く分からないし、本当に働いているのかも分からな
 いのだ」と言う。「お宅は何処なの?」と聞いてみれば、それも言えない。認知症
 なのかと疑ってみて、交番に連絡するのが最適なのかもしれないと思ったり・・・
 と、余計なことにまで巻き込まれたりして、戸惑ったり、少々呆れたり、自分でも
 手が出せず、解決の手立てが打てず、イラつき悶々としたり大変である。
 
2.自分の言動に責任の負える人、負えない人ではなく、根底から寂しい人
  上記のような茫然としている人について、もう少し詳しく知ってみると、大抵最
 近その人より年齢の上の兄、姉や従兄・姉を亡くしたとか、自分の身内の子供や親
 戚の子女が死亡して、突然全く寄る辺なしになってしまった人が多いようである。
 中にはもともと一人暮らしだったが、生き甲斐を感じるために愛猫、愛犬や小鳥を
 飼っていた人が、家族同然のこれら連れを亡くして悲嘆に暮れている場合も意外に
 多いようである。ある時、突然プツンと頭が重くなったり、回らなくなりして、顔
 色まで真っ白になってしまうこともあると言われる。不思議なのは、こういう立場
 になっても、話したり聞いたりではコミュニケーションが取れなかったものが、書
 いたものを読むことなら反応できるとか、この全く逆の場合の方が良かったりと、
 なかなか一様ではないため、相手をしていてその場で直ぐに解決方法を見出すのは
 かなり難しいようである。
  いずれの場合にせよ迷走している人が、自分で責任が負える人でなければ先の折
 衝などできるわけはないし、問題外である。もっと困るのは、本来の自分のこの先
 をどうする心算であったのかをすっかり忘れてしまい、話し相手ができたことを殊
 の外喜んで、「歳はお幾つなの?」とか「今は何をしていらっしゃるの?」とか聞
 かれれて、話を止めようともしないことである。そこで筆者は、世の中には毎日誰
 とも話し合う機会もなく、疎外感を持って寂しい生活を送っている人が想像以上に
 多いのだなぁ?!と、しみじみ現代という時代を感じたことである。「そう!私よ
 り相当歳を召していらっしゃるのね!! 私は85には今少しありますけどね、貴方
 は私よりとても若くいらっしゃる、ひょっとしたら未だ60代後半か、70代前半と思
 っていました。そう!、相当注意して毎日の生活をしておられるのよね!」
  こんな話し合いが止め処なく続く勢いで、心から会話を楽しんでいる風情が全身
 から感じられ、心から喜んでおられることが良く分かるのだった。これはこれで小
 さいことかもしれぬが、人助けの一助になるならと、「あまり無粋な態度もできな
 いな!」と思ってしまうのだった。
  実際遭遇した最初の印象は、暗い、深刻な表情に思えた筈なのに、どうしたこと
 だろう、眼は輝き、顔色も肌も喜びと笑み一杯で、嬉しさの中にいることを身体全
 体で表現していると言っても過言ではない様相である。こんなに人間は変われるの
 だ…と本当にびっくりである。最初は這々(ほうほう)の体(てい)で応対してい
 たものが、相手の打ち解け方で筆者も等閑(なおざり)でなく、もっと真摯に恬然
(てんぜん)として恥じない姿勢を見せたくなって真剣になったことだった。また一
 方では、自分もこれからは不甲斐無い姿だとして腹を立てたり、見過ごすことのな
 きよう慰撫(いぶ)の心は常に持ち備えていようと思った次第でした。
 
3.おわりに
  少子化、高齢化時代もますます難しさを増し、毎日の生活に何かと今迄とは違っ
 た工夫と対応が要求されるようになってきたと思う。円安から追い込まれてきた物
 価高や高齢者の老後の生活保障、男女の賃金格差、貧富の格差、食料の安全保障の
 問題等々緊急に解決すべき問題が山済みで、これからの政治経済界の行方は本当に
 険しいものがありますが、上述したような情ない姿を路傍に見ることのない社会で
 ありたいと望む次第です。高齢者の一人として感じることの大きな実例に遭遇した
 思いで書いてみました。
                                   了
             2025年9月15日(敬老の日、筆者の結婚記念日に記す)
 
2025.12. 7 清水 我が人生の鉄則10項目
 
    我が人生の鉄則10項目 横浜市 清水 有道
 
1.はじめに
  筆者は少年時代から以下に列記するような、自分では欠点と思えた事柄を抱えた
 欠陥人間であるという被害者意識に苛(さいな)まれた飽き飽きした人生を送って
 いた。
 1)一番駄目なことは、強烈な完璧主義者で、少しでも挫折したり、脇道に逸れた
   りしようものなら、取り返しのできない過ちをしたように感じ、嘆き悲しんで
   しまうのでした。
 2)準備に時間が掛かり、なかなか行動に移せなかった。
 3)周囲の顔色を窺い、目つきや反応を気に懸け、自分の考えを速やかに行動に移
   せない。
 4)身の回りの整理が思い通りに進まず、常時不完全な状態の中で生活していたよ
   うに感じていて落ち着かない。
  このような人生を乗り切るために、高校生になって、これらの劣勢的な考えに打
 ち勝つために、一気に方向転換すべく、自分なりに求めた人生訓として、以下の10
 項目を何としても守り切ろうと進めて今日に至っている。
 
2.我が人生の鉄則10項目
 1)完璧主義に拘ることをあきらめること。
   後悔することがあれば、それは次の必要アクションを示してくれていると快く
   受け入れて対策を考える。
 
 2)いかなる時も、自分が被害者であるという意識は捨てること。
   なんで自分だけがそんな被害を背負わなければならないのかと、常々考えてい
   たため、料簡が狭くなり、心が乱れて先に進めなくなるのであった。
 
 3)抱いた夢の通り実現できなくとも悲嘆に暮れない、更に努力に繋げることのみ
   考えること。
   そんなに易々と夢が実現することなどないことが当たり前で、だから更に努力
   しようと思わねばならないのだと思い知ることが肝要である。
 
 4)周りの人より物事の処理や結果を出すのが遅くても、悔やまないこと。
   具体的なアクションに移すのが概して遅いので、常に委縮するか、気後れして
   先に進み難かったが、呼吸を継いで自分のペースで着実な作業を繋げて、必ず
   結果は出す。
 
 5)トライ ファースト!できるだけ速やかに行動に移すこと。
   自分の行動の周囲への影響や波及効果などは最初から考えたり、織り込んだり
   はしない。
 
 6)成功を夢見るより努力を継続することを優先すること。
   成功と失望・憤りは裏腹の事柄が多いか、殆どであるから、特に相手が特定の
   人であれば、自分の過ちとして潔(いさぎよ)く自分から引き下がることとす
   る。いかなる時にも恐怖に苛(さいな)まれる状態に陥ることがないように気
   配りする。
 
 7)プライドや見栄を背負っての行為は間違いの基と思うこと。
   バツが悪いとか恥ずかしいとかいう感情は捨てて、生身の自分を前に出すこと
   に努める。
 
 8)イライラ、不快感の処理はできる限り速やかにすること。
   イラついて不機嫌を続けていると、予期したい面倒なことが続発する可能性が
   濃厚になってくるので、長引かせないこと、尾を引くようなことに結び付けぬ
   よう心掛ける。
 
 9)自分のしたいことを最優先に考え、処理に移すこと。
   後から思いついたことや周りの人の提案や意見に誘われて追加したく思っても、
   あくまで自分の最初の考えを貫き通す。
 
10)部屋の中の整理整頓が行き届いていて、綺麗は必ずしも必要事項ではないこと
   に心すること。
   作業環境がしっかりしていることは勿論大事なことであるが。環境条件にばか
   り神経が働いてしまうと、逆に作業そのものや人間の対応の仕方に時間が足ら
   なくなったり、事前に力が殺がれてしまうことも考えられる。
 
3.おわりに
  今回は道徳の教科書か一昔前の修身の本みたいな話になってしまいましたが、実
 際に筆者が毎日の生活の基準に考えていたことには違いありません。ちょっと古さ
 は隠せませんね。しかし、近年になって、世の東西を問わず同じようなことを説か
 れる学者や評論家、政治家や有名企業の経営者が目立ってきたように思います。最
 後までお付き合いいただき有難うございました。
                                    了
                         2025年9月4日(木)  記
 
2025.11.23 清水 遅まきながら我が国も多党化へ?
 
  遅まきながら我が国も多党化へ? 横浜市 清水 有道
 
1.7月の参院選の結果
 20世紀後半から21世記の現在まで、西欧のリーダー各国が軒並みに従来までかじ取
りを任されていた保守か革新の政党が交代することはあっても、新しく誕生した政党
に取って代わられることなど考えの片隅にもありませんでした。ところが英、米、仏、
独、伊にまるでコロナ感染症の伝播にも似た現象に近い形で多党化が進み、不安定化
が気遣われています。
 遅まきながら、わが国も去る7月の参院選の結果。我が国が決めている政党要件と
しての下記の2項目をクリヤーした政党がなんと11にもなってしまいました。
 <わが国の政党となれる要件>
 1)国会議員を5名以上輩出していること。
 2)最近の衆院選か前々回までの参院選で得票数が2%以上あること。
この度の参院選で確定した11の政党の当選者数と獲得票の割合は以下のお通りでした。
 
  (1)自民党     39名   21.6%
  (2)国民民主党   17    12.9 
  (3)参政党     14    12.5
  (4)立憲民主党   22    12.5
  (5)公明党      8     8.8
  (6)日本維新の会   7     7.4
  (7)れいわ新選組   3     6.5
  (8)日本保守党    2     5.0
  (9)共産党      3     4.3
  (10)チームみらい   1     2.6
  (11)社民党      1     2.0
           ______________
     計      117名   96.1%              
 
2.参院選の結果に見た疑問
 この結果を知って、筆者は真剣に幾つかの疑問を持ちました。その中でも、次の3
項目については、是非とも皆様にお諮(ハカ)りして、皆様のお考えを知りたいと思
いました。
 1)その一つは、多党化についてですが、世界的な流れとは言え、政党に不甲斐無
   さを感じているのだろうか?
 2)二つ目には、多党化現象で生まれた、今回の幾つかの政党は本当に政党に値す
   る実績や政策や政見を有しているのであろうか?
 3)最後の三つ目として、これらの新政党は既存の政党との取り組み方をしっかり
   考えているのであろうか?
ということです。
 1)については多分、殆どの関係者は「イエス」と答えるのではないか、と思いま
すが、しかし、2)と3)については筆者は具体策は何も有してはいないのではない
かと思うのです。
 
3.これからの課題
 平成の政治改革で謳われた二大政党制が30年を経た今日、逆に国民は多党化を選択
したわけです。これで、一見国民のいろいろな声を集め易い体制になったようにも思
われますが、政策を一定の方向性に向けて纏めることを考えて見ますと、より複雑に
なり、大変難しくなり、既にドイツ、イタリア、イギリスなどで見られた議会の機能
不全状況を演出してしまうのではなかろうかと心配するのです。
 
4.ハンガリーの総選挙で5度目の首相に就任したオルバンが
 「非ヨーロッパ移民の流入に対する懸念」を表明するに当たり発した
 「大いなる置き換え」が意味する思想の背景
 ハンガリーの2022年4月3日の総選挙で勝利し、5月16日に5度目の首相に就任す
る際にオルバン(Viktor Orb’an)がロシアのウクライナ侵攻同様、あるいはそれ以
上に非ヨーロッパ移民の流入に対する懸念を表明したときに使われた言葉はフランス
の極右思想家として知られるルノー・カミユ(Renaud Camus, 1946年〜)の「大いな
る置き換え(Great replacement)」を念頭に置いたものだったのです。
 この言葉の意味は、「非西洋からやってきた非白人が意図的に西洋世界の白人に取
って代わろうとしている。」ということであり、その背景には非常に陰謀論的な色合
いを帯びた論旨であります。この懸念は21世紀も2010〜2020年にかけて、欧米の白人
至上主義者に大きなインスピレーションを与えることにもなり、その後世界各地で現
地の白人至上主義者が公然と銃撃犯となって事件を起こすことに繋がってしまいまし
た。例えば、
 1)2019年3月15日 ニュージーランドのクライスト千ャーチ市で2ヶ所のイスラ
   ム・モスクが同一銃撃犯(反移民感情を持つ白人至上主義者)によって襲われ
   51名の死者を出しました。
 2)2019年8月3日 米国テキサス州エルパソ市のウォルマートで大量銃撃戦を行
   い23名を殺害し、22名を負傷させた事件が起きました。犯人は公然とこの襲撃
   をテキサス州に対するヒスパニック系の人々の侵略に対する応答であり、上記
   のニュージーランドの事件に触発されたものであることを表明しました。
 これらの結果が米国のトランプ大統領の「アメリカ ファースト、米国を再び偉大
に(America First! Make America Great Again!=MAGA!!)」にも繋がっている
のであろうと思います。
“自国化ファースト”は世界各地に湧き起こり、外国人労働者の排斥にまで極端な場
合は進んで行く傾向にあるようです。
 
5.多党化は世界的なトレンドか?
 ご承知の通り、英国では2008年の統一地方選でブラウン率いる労働党は過半数を握
っていたものを27から18へと大きく議席数を減らしました。ウエールスやイングラン
ド北・中部の鉱工業地帯だけでなく、イングランド南部などの白人層の支持も大きく
減らし、2009年の統一地方選でも党勢を立て直せず、英国のブラウン労働党内閣は
2010の総選挙で議席数を減らし下野しますが、その結果保守党も過半数を獲得できず、
キャメロン首相のもと保守連立内閣となりました。同様の多党化現象は2009年の欧州
議会選挙でも見られ、自民党(11議席)、連合王国独立党( UKIP= United Kingdom
Independence Party,13議席、人種差別のない党と言いながら、移民の流入規制やEUか
らの離脱を説いています。2013年の統一地方選では147議席を獲得、2014年には163議
席と伸ばしました。)、グリーン党(2議席)、BNP(British National Party2議席、
人種主義的性格の党で、特にイングランド地区の白人労働者優位に不満を漏らし反発
しています)等が生まれました。2015年には反ブレア政権から労働党左派から社会主
義労働者党が誕生し、当時のアンチ・ネオリベラリズムの同志がアンチ・サッチャー
リズムと合体することともなりました。
 米国ではその成り立ちからして人種差別を内在化しており、これまでの差別解消の
取り組みは何ら解決をもたらしていないばかりか、リベラリズムは実際の人種的不平
等を隠し、場合によっては維持強化することに加担してきています。このような歴史
や文化に根差して、左派からのアメリカ批判も見え暮れしています。トランプの後の
動きは残念ながら筆者には全く分かりません。
 
6.おわりに
 今回は難しい話題に取り組んでしまい、これ以上議論を進めることは諦めるしかあ
りません。極めて残念なことですが、現在は世界中正に動きの真っ最中にあると思い
ますので、読めるような動きがありましたら続編を考えることにしたいと考えていま
す。 
                                    了
                            2025年8月26日 記
 
2025.11.19 吉田 入間航空祭2025 外野席
 
    入間航空祭2025 外野席 板橋区 吉田 誠治
 
 11月3日、久しぶりに入間基地に行って来ました。基地 案内パンフ
案内パンフ
の入口は西武池袋線「稲荷山公園駅」新宿線「狭山市駅」
などになりますが、毎年25万人を超える来訪者があり大
混雑です。今回は、混雑を避け基地の外で見ることにし
ました。
 候補地は西武新宿線の「入曽駅」近辺で基地南端から
600mほど離れた農地の片隅です。ご近所の見物客が10数
人ほど集まっていました。
 滑走路は民家や林などがあり見えませんが、展示飛行はローパス以外は何とか見る
ことが出来ます。会場のアナウンスは微かに聞こえますが何を言っているのか分から
ない音量です。
 航跡を際立たせるスモークは、綺麗なカラー・スモークではなく、白色スモークで
展示飛行が行われました。スピンドル油を排気口に噴出して発生させますが、無害と
のことです。飛行機雲のように、排気口で気化した油が噴出後、大気温度で凝縮し雲
のように見える仕組みです。スモーク用油は1機で200L程使用するそうで大変な量に
なります。カラー・スモークは地上の着色トラブルや取扱が困難のようであまり使わ
ないようですが、2020年東京オリンピック時は改良型カラー・スモークを使用して五
輪を描いていました。
撮影地点地図:狭山市入曽付近
撮影地点地図:狭山市入曽付近
撮影地点
撮影地点
東京オリンピックの展示飛行
東京オリンピックの展示飛行
 ブルーインパルスは亜音速中等練習機(T-4)を使い、1番機から6番機の6機で
編成されています。機体は戦技研究仕様で発煙用オイルタンク(320L)や舵の舵角な
どの違いがあるようです。機体番号は垂直尾翼に書かれ、先頭が1番機でフライトリー
ダー飛行隊長と飛行班長が担当、2番機以降は1名ですが後継パイロットが同乗する
ことがあるそうです。5番機はリードソロで花形ポジション、6番機はオポージング
ソロ機。当日の天候は視程、シーリング(雲低高度)は問題なく空高くループを描く
大きな垂直系の技を見ることができました。
 
写真_1  U-4 編隊飛行 高級ビジネスジェット機 優雅な飛行
写真_2  C-2 単独飛行 大迫力バンク 
写真_3 C-2 単独飛行 無積載でスタント機のように飛ぶ機動旋回
写真_1
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写真_2
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写真_3
写真_3
 
写真_4 ブルーインパルス ファンブレーク(密集ダイヤモンド編隊)
写真_5 ブルーインパルス トレイル編隊(縦1列)
写真_6 ブルーインパルス チェンジ・オーバー・ターン
写真_4
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写真_5
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写真_6
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写真_7 ブルーインパルス フィンガーチップ編隊
写真_8 ブルーインパルス ダイヤモンド編隊 ボトム
写真_9 ブルーインパルス ダイヤモンド編隊
写真_7
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写真_9
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写真_10 ブルーインパルス チェンジ・オーバー・ループ
写真_11 ブルーインパルス ソロ2機 カリプソ
写真_12 ブルーインパルス フォー・シップ・インバート  
写真_10
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写真_11
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写真_12
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写真_13 ブルーインパルス スモーク描画 バーチカル・キューピット開始
写真_14 ブルーインパルス スモーク描画 バーチカル・キューピット
写真_15 ブルーインパルス デルタ(笠型)編隊 ループ
写真_13
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写真_15
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写真_16 ブルーインパルス デルタ編隊 全機勢ぞろい
写真_17 ブルーインパルス サンライズ
写真_18 ブルーインパルス バーチカル・スタークロス
写真_16
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写真_17
写真_17
写真_18
写真_18
 
写真_19  ブルーインパルス 機体番号(垂直尾翼) 写真_19
写真_19
       1番機-先頭(編隊長) 2番機-左翼機  
       3番機-右翼機     4番機-後尾機 
       5番機-第1単独機    6番機-第2単独機  
 
 
 
 
 
2025.11. 9 清水 大いに参考にし、生活の鑑にしたい賢人の言葉や格言
 
  大いに参考にし、生活の鑑にしたい賢人の言葉や格言
横浜市  清水 有道
 
1.はじめに
 今回は、筆者がこれからの生活を続けていくに際し、大いに参考にし、生活の鑑に
してみたい賢人や著名人の言葉や世界の特定の地域で言い伝えられている格言で、筆
者の備忘録に残されているものを拾ってみることにしました。中には笑いの種にしか
すぎないものもありますが、集積された含蓄のあるものもありますので、ゆっくり時
間をかけて読んでいただければ嬉しいです。
 
2.具体的な文例
 *「流言は智者に止(とど)まる」
  出典は中国の戦国時代の趙の人で儒者の況 荀子(きょう じゅんし)の言葉で
  す。何処で集めたかは残念ながらわかりません。愚かな人々には、根も葉もない
  うわさ話が次から次へとひろまっていくが、懸命な人は、そういうことには興味
  を示さないから、風評もそこでとどまってしまうことを言っています。筆者は直
  ぐに「流言飛語」という有名な熟語を思い出しました。
 
 *「記憶は死に対する部分的な勝利である。」
  幼少の時に父親に連れられて英国に渡り、現地に残りその後帰化して、現地で作
  家生活を送り、ついにはご承知の通り、ノーベル文学賞を受賞されたカズオ・イ
  シグロの言葉です。「記憶だけが流転し、消滅し続ける世界に私をつなぎ止め、
  私が私であることを証してくれるものである。」と、イシグロは綴っています。
  筆者は個人的に解釈して、死をもって全てがなくなってしまうのではなく、せめ
  て記憶に残しておいて、つなぎ止めて欲しい・・・、となるのでしょう。良くわ
  かる話だと思いました。
 
 *「明日はもっといい仕事をしよう!」
  建築家のアントニオ・ガウディがサグラダ・ファミリア教会をスペインのカタル
  ーニャ地方の首都バルセロナに建設するに際し、その作業に従事していた人々に、
  毎日作業を終えるときに、皆を集めて与えた言葉として伝えられているものです。
  筆者がスペイン語とスペイン文化の勉強のためにスペイン国立バルセロナ大学に
  1968年に留学した際に、建設真っ最中のその教会を授業で訪ねました。その後も
  筆者は5,6回現地を訪れていますが、建築作業は続けられていましたし、現在
  もまだ完全には終わっていないと思われます。毎日少しでもよい、より進んだ仕
  事をし、改良・改善に寄与しようとする激励は素晴らしいと思います。唯一悔し
  いのは、確かに言語で聞いた筈なのに、ガウディの言った言葉がスペイン語で思
  い出せないことです。
 
 *「絶望することができない者は、生きるに値しない。」
  これはゲーテが残した名文句です。まだ続いているかもしれませんが、NHKの深夜
  放送「ラジオ深夜便」で聞いて書き留めたと記憶しています。東西の有名人の絶
  望名言を紹介し、解説する番組でしたが、絶望するためには、希望を持って、挑
  戦したり、努力する過程がその前になければなりません。それら挑戦、努力の目
  標を持つことが先決で、その生活態度を醸成していかなければならないと思いま
  す。そのような生活態度を、人生の柱にしたいものだと感じたのでした。
 
 *“In vino veritas.”
  有名なラテン語の諺です。日本語に直訳すれば、「ワインに真実がある」となる
  でしょうか。「ワインを飲む人間は本質が出てしまう」、「ワインを飲むと本音
  が出る」と解釈されて、「ワインの出る食卓(食事)には真実がある」とされ、
  「ワイン入りの会食は正式の商談を含めた会議や相談の場となれる」のです。
 
 *「同工同酬」
  日本語に訳せば、「同じ仕事に同じ報酬を!!」となり、日本で言う「同一労働
  同一賃金」と同じ内容となります。この言葉は2022年12月に中国四川省の某大学
  の臨床医学院で学生が安い賃金(正規の約10分の1)で、実習の名の下にハイリ
  スクの医療現場(主に当時のコロナ対応)で必要な防護装備もなく、バイトだか
  らとして、雑務に当たらされたとして、政府に対してデモ抗議をしたときのプラ
  カードのスローガンに使われたものです。中国の現場での応用例としてすんなり
  取材したものです。
 
 *“Es usted demasiado hermosa para poder creerlo!?”
  直訳すれば「貴女は美しすぎるので、それが信じられない!」となるのでしょう
  が、身も心もすっかり奪われて、ただただ感嘆したときに大袈裟に声を発してし
  まう常套句です。いい感情表現は殊の外大袈裟にジェスチャー入りで行うのがス
  ペイン人の特徴の一つで、外国人には真似のできない分野と言えるでしょう。
  正直そんなにずば抜けて美しいとか美人だとかではないと思っても、平気で
  “Demasiado hermosa”を連発してしまいますよ、本当に、そばにいる筆者の方
  が赤面したという経験は毎日のようにありました。
 
 *“Memento mori. (メメント・モリ)” “Carpe diem(カルベ・ディエム)”
  “メメント・モリ”は「死を忘れるな」、“カルベ・ディエム”は「今日の花を
摘め」と訳されるどちらも有名なラテン語の格言です。「人は何時死ぬかわから
ないから、今日を精一杯生きよ!!」という、いわば盛者必衰をポジティヴに反
転した教えですね。
 
 *「最も強い者が生き残るのではない。最も賢い者が生き残るのでもない。唯一生
  き残るのは変化できる者である。」チャールス・ダーウインが自著「種の起源」
  に残した言葉です。
 
 *「関東は論破、関西は対話が目的」 
これは京都大学名誉教授の山際寿一さんの著書から書き留めたものです。先生は
  関東がディベート文化であるのに対して、関西はダイアログ文化であると説かれ
  るのでしょう。両地方の柔軟さが如実に表されていて面白いと思いました。
 
 *「教養は、ひけらかすものではなく、零れ落ちてしまうものです。」
  これは明治大学の齎藤 孝先生が最近の著作「いつも“話が浅い”人、なぜか
  “話が深い”人」(詩想社新書42頁)に書かれたものです。今までに何人もの人
  が、いろんな機会に話されるポピュラーな話題ですが、意外と鼻にかけて話す人
  が多いのに驚きます。 筆者も十分気をつけたいものと改めて心に誓ったことで
  した。
 
 *「マスコミで企画に関係する方々の洞察力は弱いと言わざるを得ません。日本が
  貧しくなってきたせいか、海外経験がある人があまりいないし、「何を求められ
  ているのか」がわかっていないようです。」
  この文章はごく最近読んだ谷本真由美著「世界のニュースを日本人は何も知らな
  い」(ワニブックス「PLUS」新書)から拾ったものです。国連をはじめとして殆
  どを海外の国際機関や企業で生活されている著者が毎日の生活を通して身にしみ
  て感じられることを書いておられるので真新しさと真実味が籠っていて、裏付け
  のある重みを感じ、ゆっくり噛み締めたい文章だと思いました。
 
3.おわりに
 ちょっとしたことを書き留めておくことを習慣にして続けていましたら、人間を長
くやっていましたので、そのノートだけでも何十冊にもなり、それだけでも十分に就
活整理作業の対象になります。いざ捨てるとなるといろいろ当時の様子が頭に浮かび、
その時の筆者の挙動や思考態度が蘇り、それだけで十分楽しめることが分かりました。
このエッセイはその意味では本当の余禄作業と言えるでしょう。人生の終末を迎えて、
最近頓に言葉の種類と活用法、修飾法、方言、職業や話す人個人の好み等々に大いな
る関心が湧いてきて、読み物でも書き物でもいちいち引っかかって先に進めずその厄
介さに自分で呆れている始末です。でも考えてみればなんと贅沢な悩みというか嘆き
であることかとも思います。整理もいいけど、もう少し本チャンの人間を続けたいと
心の底から思ったことでした。
 
                                    了
                        2025年7月14日(月)  記
 
2025.10.19 清水 感心した本職の作家の日本語文章
 
  感心した本職の作家の日本語文章 横浜市 清水 有道
 
1.はじめに
 筆者の備忘録の中から、最近読んだ小説や随筆の中で特に印象に残った日本語のき
れいな文章、実際に筆者には書けそうにもない文章を書き残してありますが、その中
から選んで以下の9作について紹介します。全くの偶然ですが、9人とも女流作家で
した。
 
2.具体的な文例
 (1)小川洋子・堀江俊幸著「あとは切手を、一枚貼るだけ」(中公文庫)の
   小川洋子の文章
 
   「暗闇に映し出された文字は、白い便箋の文字よりも表情豊かで、奥行きがあ
   る。輪郭はくっきりしているのに、内側に焦点を合わせると、なぜかしら心細
   げに揺らいで見える。一文字一文字がそれらに相応しい秘密の物語を隠し持っ
   ているかのように。」
 
   正直かなり興味のある内容の中身の濃い文章の綴られた便箋の様子が偲ばれて
  生き生きと主題となる存在を示していて心に残ったのでした。
 
 (2)高樹のぶ子著「小野小町 百夜」に引用の小町の短歌とその小説の中で
   作者が訳文した現代日本語文
 
   「“わびぬれば身を浮き草の根をたえて誘う水あらばいなむとぞ思う”
   (つくづくとこの境遇がいやになりました。浮草のようにぷっつりと根を断ち
   切り、誘う水がありますなら、その水に乗り、流れ流れていきたく・・・)」
 
 (3)プレイディみかこ著の「R・E・S・P・E・C・T リスペクト」
   (筑摩書房単行本)の中の文章
 
   「そんな言葉は冷静で知的な彼女の語彙にはない。昔はこう、もっと精悍に引
   き締まっていたものなのに。それは野太く、ひるまず、たゆみなくそこに響い
   ていたような強(シタタ)かな声だった。」
 
   英国在住の人気コラムニストの二作目の小説の中の文章です。流石に描くこと
  を職業にしておられるだけあって、難しい単語をたくさん織り込んでの文章は、
  海外在住の不自由さを微塵も感じさせない素晴らしいものと感心させられました。
 
 (4)有吉佐和子著「青い壺」(文春文庫版、第2話 29頁)から
 
   「寅三が会社をやめて半年たつと、千枝は遂に音をあげてしまった。夫が、く
   る日もくる日も毎日家にいるという生活は、千枝が結婚して以来、初めての経
   験であったし、おまけに寅三は家の中ではガスに火ひとつ点けることもできな
   いほどの役立たずなのである。(以下略)」
 
   千枝の毎日イラついて夫の存在に音をあげてしまった状況が鮮やかに映し出さ
  れていて、さすがだと思ったものです。ひょっとすると、筆者も奥さんから同様
  の思いをぼやかれているのかもしれないと、余計なことまで考えてしまったので
  した。
 
 (5)葉山博子著「時の睡蓮を摘みに」(早川書房単行本 第1部21章
    1942年11月ハノイ)から
 
   *「露しとどな夜の庭に広がる熱帯の花の匂いが、俄雨の泥混じりの匂いと一
    緒に、室内にまで漂っている。」
 
   *「きちんと着ようと肩肘を張ったせいか、逆に着崩れて見える。」
 
   *「自由、平等、博愛を謳うフランスのスローガンは、インドシナでは権威と
    責任、序列と義務、家族と祖国にとってかわった。」
 
   いずれも表現が容量を得た短い文章で済まされていることでその手際を見習い
  たいと思ったのでした。
 
 (6)原田マハ著「太陽の棘」(文春文庫 97、98頁)の文章
 
   *「狂おしい夏をどうにかやり過ごし、真昼に外を歩いても死にはすまいと確
    信できるようになったのは十一月の終わり、アメリカ本国ではハロウインで
    町がにぎわう頃のことだった。」
 
   *「沖縄の夏の太陽は、まったく殺人鬼のようだった。夏のあいだこの狂気の
    太陽とはこのさき一生仲良くなれそうもないと思ったものだ。照りつける日
    差しには、微塵も容赦がなかった。」
 
   暑い夏の表現を、一方では狂気と捉え、また一方では殺人鬼とまで言うのが面
  白く、書き留めたのだった。
 
 (7)湊かなえ著「残照の頂 続・山女日記」(幻冬舎文庫 武奈ヶ岳の項254頁)
    から
 
   「・・・、先が見えない不安を抱え、一人、家の中で過ごしていると、いつの
   まにか、思考がマイナスの方に大きく傾いていました。大袈裟かもしれないけ
   れど、出口のないトンネルに閉じ込められたような、明けない夜の世界に放り
   込まれたような希望のない日々です。」
 
   筆者の毎日の心境によく似ているので、気持ちを代弁されているような気がし
  て、将来自分が書くかもしれない心境表現の参考にと思いキープしました。
 
 (8)辻村深月著「ツナグ」(新潮文庫)から
 
   「何事もやる前に逃げちゃだめだっていうのが、うちのお母さんの口癖なの。
   やらないで後悔するより、やって後悔する方がいいって。私もこの考え方が好
   き。」
 
   筆者も大賛成なので参考までに書き留めたのでした。
 
 (9)青山美智子著「人魚が逃げた」(PHP 研究所単行本、第3章“嘘は遥か”)
    の中の文章
 
   「大丈夫、顔を上げて、元気でおやんなさい。「人」って書いてバツイチって
   いうけどね、バツじゃなくて、掛けるって読めばいいんだよ。失敗のペケじゃ
   ない、経験の掛け算さ。これからもっともっと、味わい深い人生になる。」
 
   今売り出し中の作家青山美智子の作品で、2025年の本屋大賞候補10冊の中の1
  冊にノミネートされたのですが、この文章はきれいだからとか、手本にしたいか
  らとかではなく、表現されていることがよく呑み込めず、後でゆっくり読み返そ
  うと思ったのですが、トリックの掛け合いだと思えば、面白さがわかるような気
  になりました。
 
3.おわりに
 短い文章だけの抜き書きでは、思いのたけが十分に伝わらず、残念です。いずれに
せよ、小説も人間の生活のあらゆる面を描く必要があるのでしょうから、2〜3行の
抜き書きで微妙なところまで理解しようとすること自体無理な試みとなるのでしょう。
少しでも筆者の気持ちを理解していただければと思い紹介しました。お付き合いいた
だき有難うございました。
                                    了
                         2025年7月11日(金) 記