連 載 『 チョッピリ健康にいい話 』 茅ヶ崎市 三橋 春夫
 
          話  題  一  覧
2006. 4. 9 三橋  ゴマは老化や生活習慣病を予防してくれます
2006. 5. 4 三橋  ほうれん草は野菜の王様です
2006. 6.13 三橋  大豆は畑の肉と言われています
2006. 7. 2 三橋  緑茶は老化を防ぎ、脳を元気にします
2006. 7.25 三橋  夏野菜は夏バテを防ぐ元気の源です
2006. 8.26 三橋  夏バテ解消には食眠浴にひと工夫を!
2006. 9.10 三橋  夏の暑さに疲れた身体をケアしましょう!
2006.10. 8 三橋  筋トレで老後を元気に過ごしましょう!
2006.10.26 三橋  加齢で目がかすんできたら要注意!
2006.11.29 三橋  インフルエンザの季節がやってきます!
2006.12.17 三橋  嚥下(えんか)障害に気をつけましょう!
2007. 1. 5 三橋  酒は静かに、マイ・ペースで飲むべし
2007. 2. 5 三橋  たまには温泉で心身を癒しましょう!
2007. 3.13 三橋  歯周病は全身疾患に影響します
2007. 4.15 三橋  “物忘れ・痴呆”防止のために
 
          話  題  『 健  康 』
 
2006. 4. 9 三橋  チョッピリ健康にいい話(その1)
 
      ゴマは老化や生活習慣病を予防してくれます      
 
 以前から胡麻(ゴマ)への関心が高まっています。特に健康の観点から話題になっ
ているのがセサミンという成分です。これが老化や生活習慣病の予防に役立つことが
科学的に明らかになってきました。
 ゴマは体の老化を防ぐ抗酸化作用をはじめとして、コレステロールを下げたり、肌
を美しく保つ効果が古くから知られています。一粒の成分は五割強が油脂、残りは糖
質やたんぱく質が多く、豊富な栄養分を含んでいますので、ふりかけるなどして気軽
に食べられるところが体によいといわれる理由です。
 毎日、大さじ一杯(約10グラム)食べ続けることが大切です。そのまま食べるより
も、炒って擂ると消化しやすく、一段と吸収がよくなります。ゴマグリナンと呼ぶ成
分に効能を発揮するナゾがあるそうです。そのゴマグリナンのなかでも半分を占める
のがセサミンです。体内で発生する有害な活性酸素で体が痛むのを防ぐ作用や、健康
を保つ効果が次々に明らかになりつつあります。サプリメントでも手軽にとることが
できます。なんでも長続きさせることが大切です。
 セサミンといえば、私はお酒を飲む前にセサミンの錠剤3粒ほどのむと悪酔いしませ
んので以前から愛用しています。とはいっても、お酒の飲みすぎは健康上よくないで
すね。年令と体調を考えて、ほどほどに飲みましょう。
                                (三橋記) 
 
2006. 5. 4 三橋  チョッピリ健康にいい話(その2)
      ほうれん草は野菜の王様です
 
 ほうれん草は栄養価の高い典型的な緑黄色野菜です。なかでもカロテンやビタミン
C,Eが多く含まれているため、癌や動脈硬化、老化などを促す活性酸素を消化する 
働きが期待できるそうです。 
 他にも、疲れを防ぐビタミンB1、B2、またナトリウムを排出して高血圧を防ぐ 
カリウム、骨を丈夫にするカルシウム、貧血を防ぐ鉄などが豊富です。 
さらに最近注目されているのが、抗酸化物質カロテノイドの一種でルテイン、ゼアキ 
サンチンが多く含まれていることです。これは目の老化を防ぎ、視力の低下を抑える
効果があるとされています。 
 ほうれん草は一年を通じて手に入りますが、旬は冬から春にかけてで、これには夏 
の物に比べてカロテンが1.6倍以上、ビタミンCは3倍以上も含まれ、柔らかく味も
優れています。
 ところで、ほうれん草というと鉄が頭に浮かびます。これは吸収率の悪い非ヘル鉄 
と呼ばれるものですが、動物性たんぱく質やビタミンCと一緒にとると吸収率が高ま
ります。例えば、茹でたほうれん草にオイルツナ(缶詰)を加え、マヨネーズとレモ
ン汁などで調味すると味もよくなります。酒の肴にもいけますよ。 
                                (三橋記) 
 
2006. 6.13 三橋  チョッピリ健康にいい話(その3)
        大豆は畑の肉と言われています
 
 なぜ大豆はそら豆やインゲン豆に比べて小さいのに大豆と呼ばれているのでしょう
か。一説によると大豆は他の豆より沢山の大きな機能や効用を持っているからだとい
われています。
 栄養面からみると蛋白質やカリウム、カルシュウム、ビタミンB1,E、そして食物
繊維などが多く含まれていることはよくしられているところです。
 また、炭水化物は少ないものの、その主成分はオリゴ糖で体脂肪になりにくく、ま
た腸内のビフィズス菌などの善玉菌の餌になって、これを増やし、整腸効果や免疫力
を高めるといわれます。
 大豆蛋白質は無駄なく血や肉になりやすく、畑の肉とも呼ばれていることは皆さん
もご承知のことでしょう。
さらに、大豆蛋白質は血中総コレステロール値を低下させる働きがあります。そして
血管に弾力性を与えて丈夫にし、脳卒中も防ぐ効果も発揮します。
 大豆脂肪にはオレイン酸、リノール酸、アルファーリノレン酸が多く含まれ、これ
らはともに血中総コレステロール値を下げてくれます。まさに、大豆は栄養価が高く、
生活習慣病予防にもなる素晴らしい食品です。食材として大いに取り入れましょう。
 大豆食品には豆腐、納豆、味噌が代表的ですが、昔から仏教の僧侶に長寿の人が多
いのは豆腐などを多く食べているのが一因とも言われています。われわれ日本人の長
寿の要因の一つには、これらの食材を取り入れていることもあるようです。特に豆腐
は、大豆を消化吸収のよいように加工してあり、高齢者用の健康食の代表です。
 これからは冷奴の美味しい季節!今夜も豆腐で一杯いかがでしょうか。
 
2006. 7. 2 三橋  チョッピリ健康にいい話(その4)
       緑茶は老化を防ぎ、脳を元気にします
 
 新茶が出回り、お茶の美味しい季節がやってきました。お茶の旨みを演出するのは、
ご存知「テアニン」と呼ばれる成分です。最近の研究では脳をリラックスした状態に
する力が潜んでいることが判明したそうです。
 「テアニン」は蛋白質を構成しているアミノ酸の一種で、湯を注ぐ前の茶葉には
1〜2%のアミノ酸が含まれていますが、その内の半分を占めているとのことです。
人間の脳はリラックスした状態で本来の力を最大限発揮できます。集中力を必要とす
る場合にお茶は最適です。
 グリーン上でのいやな距離を残したパーパット!、アドレス前に先ず、お茶を口に
してからでも遅くありません。きっと入ります!
 お茶のもう一つの成分、これも、ご存知「カテキン」にも脳を元気にするパワーが
含まれていると言われています。発がんの原因になると言われている活性酸素の活動
を抑え込み、細菌やウイルスをやっつける強い抗酸化力も知られているところです。
 この「テアニン」や「カテキン」を上手に摂取できるお茶の入れ方にはコツがあり
ます。テレビのお茶の間シリーズでも、よく紹介されていますのでご存知の方も多い
でしょうが、「テアニン」は約60度、「カテキン」は約80度の湯で溶け出しやすいこ
とが分かっています。そのため、お茶を入れるときには、カルキ臭を抜くため水をいっ
たん沸騰させてから、冷まして使うのがコツと言われています。
 逆に、高温で入れると「カフェイン」が多くなり覚醒作用が高まると言われていま
すし、また綺麗な色になりません。
 フランス人は肉や乳製品などを多く食べている割に心筋梗塞などの心臓病を患う人
が少ないと言われています。それは心筋梗塞の予防に効く「ポリフェノール」を含む
赤ワインを日常愛飲するからだとの説もあります。
 一方、日本人が喫煙率の高さの割に心筋梗塞が他の先進国に比べて少ない理由は、
緑茶の摂取量が多いことだそうです。あるデータによると人口一人当たりの緑茶消費
量は年間約650グラムで世界最多とのことです。これは当然のことでしょう。
 これらが理解されてのことでしょうか、アメリカをはじめ、世界で緑茶が見直され、
静かなブームとなっています。
 お茶に含まれる「カテキン」は上記以外に細胞の老化を防ぎます。他にもビタミンC
や血糖降下作用を持つ多糖体も含まれています。美味しいお茶を飲みながらOB会ホー
ムページをお楽しみ下さい。
 
2006. 7.25 三橋  チョッピリ健康にいい話(その5)
       夏野菜は夏バテを防ぐ元気の源です
 
 今の時期、八百屋、スーパー野菜売り場は旬の色鮮やかな夏野菜が店頭をにぎわせ
ています。インターネットで探索したら、アスパラガス、かぼちゃ、トマト、茄子、
冬瓜、胡瓜、ゴーヤ、とうもろこし、みょうが、にんにく、枝豆、ししとう、オクラ、
インゲン、大葉、ピーマン、モロヘイヤ・・・・でした。
 これらの夏野菜は抗酸化力や消化促進作用といった健康に良い成分がたくさん含ま
れています。人間の体は紫外線に当たると体内の活性酸素の活動が盛んになり、シミ
やソバカスの原因になります。この活性酸素が老化に大きく関与することが指摘され
ています。
 夏野菜を代表するもののひとつにアスパラガスがありますが、これには「グルタチ
オン」と呼ばれる抗酸化成分が豊富に含まれています。そして、優れた抗酸化力と
赤い色素成分「リコピン」を含むのがトマトです。この他にも、コレステロールを減
らし、消化促進効果があるといわれるオクラ、ほてった体を冷やす効果と体の老化を
防ぐといわれる茄子、利尿作用や体を冷やし、肌によいといわれる胡瓜、老化を防止
し、アルコールの分解を助けて肝臓の機能を保つ効果があるといわれる枝豆などが
代表的なものです。
 このように、体に優しい成分が豊富な夏野菜ですが、体によいからといって同じも
のばかり食べるのは良くないようです。やはり、毎日たくさんの種類の夏野菜を食べ
ることが大切です。
 
 昔から日本には粗食長寿説が広く行き渡っていました。これには江戸時代の貝原益
軒の「養生訓」が大きな影響を与えているようです。しかし、戦後、日本が長寿国に
なったのは、伝統的な食習慣が適度に欧米化され、さらに新しい食材、新鮮な食材が
市場に出回り、減塩に努力し、栄養バランスが取れてきたことに起因するところ大と
思います。
 ご家族や友人と、「アスパラといかの酢味噌」、「蒸し鶏ときゅうりのあっさり仕
立て」、「焼き茄子の生姜和え」、「オクラとたこの酢味噌ドレッシング・サラダ」、
「胡瓜とみょうがのレモン醤油和え」、「枝豆」など、簡単にできる男の料理で一杯
いかがでしょうか。暑さで奪われやすいビタミンCも豊富な夏野菜の恵みをタップリ
とって、暑い夏を元気に乗り切りましょう。
                                 (三橋記)
 
2006. 8.26 三橋  チョッピリ健康にいい話(その6)
     夏バテ解消には食眠浴にひと工夫を!
 
      「私の健康法」について、ぜひご投稿下さい
 
 会員の皆様、連日、暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
夏といえば夏バテが心配ですね。食欲不振、だるさ、集中力の低下、体温調整機能の
低下といった典型的な夏バテの大きな原因は、体の中の水分不足にあると言われます。
体内の水分が減ると血液の循環が悪くなります。そして、酸素や栄養が全身に届き
にくくなり、乳酸などの疲労物質の回収が滞って全身に疲れが残ります。
 夏バテ解消には、食眠浴と言って、食事、入浴、睡眠の工夫が必要であるとよく
言われます。
 
 <食事>ビタミンB1が多いウナギ、豚肉などの摂取が有効です!
 
 夏バテ解消には、こまめな水分補給(少しずつ)とビタミンB群の摂取が大切です。
特にビタミンB1が多い食材はウナギ、豚肉、玄米などが知られています。夏バテの
ウナギはよく知られていますが、日ごろからビタミンB1を効果的に摂取するには
豚肉が最高だそうです。
 インターネットで豚肉に関するホームクッキングをのぞいてみましたら、「豚肉と
野菜の甘酢炒め」、「豚肉の南蛮漬け」、「野菜たっぷりお手軽プルコギ」、「豚肉
の五香粉炒め」、「スペアリブと大根のキムチ煮」、「ひき肉ともやしのピリ辛炒め」
等々、夏バテ防止に効果のありそうな、おいしそうなメニューがいっぱいでした。
 また最近は、大豆を特殊加工して作る「大豆ペプチド」などの栄養補助食品が筋肉の
消耗や脳の疲労を軽減する効果があると報告されています。
 
 <入浴>ぬるま湯につかり、リラックスしましょう!
 
 乳酸など疲労物質を減らすには先ず血行の改善が必要です。その方法は、体温に近
い38度程度のぬるま湯に5〜20分くらい、リラックスしてつかることだそうです。
 
 <睡眠>睡眠前に部屋の温度を調整し、熟睡に備えましょう!
 
 人間は睡眠前に急激に体温を下げることで深い眠りに入ると言われています。暑苦
しい夜は、冷房を26度以上に設定し、二時間程度かけて部屋の温度を調整することに
より睡眠できるそうです。そして、私が実施しているローズマリーなど自然の花や草
の持つ芳香物質を嗅ぐこと、あるいは芳香剤を使い、リラックスできる雰囲気をつく
り、熟睡を心がける方法もあります。
 一方、加齢が進むと、不眠に悩む人が多いそうですが、一説では、日中の光の浴び
方に一因があると言われています。一日の大半を室内で過ごしている人、外出の機会
が減った人は、朝の散歩の他、日光の入る窓際で過ごすと効果的と言われています。
 
 食事と入浴と睡眠を工夫し、毎日の食事では、栄養バランスを考えて全身の血行を
改善することが心身の疲労を解消する近道です。
 皆様は、どのような方法を取り入れて夏バテ解消をされておられるのでしょうか?
 「私の夏バテ解消法」・「私の健康法」を、ぜひご投稿下さい。
 
 夏バテを解消して、お元気で9月30日の総会・懇親会でお会いしましょう!
                                 (三橋記)
 
2006. 9.10 三橋  チョッピリ健康にいい話(その7)
 
    夏の暑さに疲れた身体をケアしましょう!
 
 まだまだ残暑が続いています。身体のだるさ、食欲不振、睡眠不足など、夏特有の
「夏バテ」を引きずっていませんか?
 夏バテは、前号でも説明しましたが、体内のビタミン類やミネラル類が汗と一緒に
体外へ流れ出てしまうことが原因の一つです。
 
      “クエン酸の摂取が有効です!”
 
 特に、食欲不振や睡眠不足などは必要な栄養素を十分に摂れず、身体はますます
疲労、悪循環を起こします。こんなときこそ、疲労回復に有効なクエン酸を摂取し
ましょう。
 クエン酸には代謝サイクルを正常化し、疲労物質である乳酸が体内にたまらない
ようにする働きがあります。昔から、クエン酸が含まれていることで知られる梅、酢、
柑橘類などを上手に摂取して、食欲を増進し、疲れた身体をいたわってあげましょう。
 
 この時期の健康対策のポイントをご紹介しましょう。
 
1.食事対策・・・夏バテ解消には、バランスのよい食事と規則正しい生活が一番。
       新鮮な野菜や果物、梅干、酢の物料理など。
2.ストレス解消・・・人間はいつもストレスと向き合って生活しています。
       このストレスは万病に大敵。ストレスを感じても、長引かせないこと。
       逆に、楽しいときや心地よいときは思い切りリラックスしてストレス
       を解消。
3.適度な運動・・・朝夕の涼しい時間に散歩や部屋でのストレッチなど軽い運動を
       しましょう。会員の皆様の近況報告を拝見しますと、ウオーキングを
       される方が多く見受けられます。本当によいことですね。
4.寝不足対策・・・入浴や呼吸法など良質な睡眠を心がける。
 
これで、明日も元気間違いなし!結論がいつも同じで、すみません!
 
      「ふくらはぎ」は“第二の心臓”です!
 
 ウオーキングで思い出しましたが「ふくらはぎ」の話です。専門家の間では「ふく
らはぎ」のことを“第二の心臓”と呼ばれているようです。ご存知のように足腰に滞
りやすい血液を心臓へ送り返す重要な働きをします。「ふくらはぎ」の筋肉がよく動
くと全身の血行がよくなり健康によいということです。
 心臓からスタートした血液は全身に行き渡り、静脈を通って戻ります。しかし、足
の静脈の血液を重力に逆らって心臓まで送れるのは、「ふくらはぎ」や足の筋肉が
ポンプのように収縮し、血管を圧迫する作用が不可欠です。これが“第二の心臓”と
言われる理由です。大切な「ふくらはぎ」や足の筋肉を衰えさせないためウオーキン
グで鍛えましょう。歩くときは、ひざの後ろを伸ばす感覚で踏み出し、かかとから
着地するとよいと言われます。運動後は、入浴時に軽くもんでマッサージすることも
お忘れなく!
                                 (三橋記)
 
2006.10. 8 三橋  チョッピリ健康にいい話(その8)
 
       筋トレで老後を元気に過ごしましょう!
 
 食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋!特に、この時期、すがすがしい気候の下での
各種スポーツ、ウオーキング、ハイキングなどをお楽しみの皆様も多いと思います。
 体を強く若々しくするために、いま中高年者の間では筋力トレーニングが関心を集
めているそうです。日ごろから鍛えて強い筋肉を「貯金」しておけば、高齢になって 
も足の運びが軽やかになり、転倒して寝たきりになるのを防ぐことができるからです。
 ある大学のスポーツ科教室では、こんな歌を歌いながら中高年の人々が屈伸運動を
しているとか。「♪みんなで伸ばそう健康寿命、使えば無くなるお金の貯金、使って
ためよう筋肉貯金、老後に備えて貯金と貯筋・・・♪」。ちょっと滑稽ですが、真剣
な顔をして取り組んでいる中高年者の姿が想像できます。
 
        「貯筋」は、これからでも間に合います
 
 “「貯金」も「貯筋」も、もう使い果たしたよ!・・”。どなたですか?そんな弱
気をおっしゃる方は?「貯金」は別として、「貯筋」は、これからでも間に合います。
中高年者は、足の筋力が衰えると、すり足になります。この結果、僅かな段差でも
躓いて転倒すれば骨折をしかねません。最悪、そのまま、寝たきりになる恐れがあり
ます。こんな生活はごめんですね。
 歩くのに必要な太ももの「貯筋」に有効なのが、椅子に座ったり、立ち上がったり
を繰り返す運動です。中高年者は20秒間に10回程度を繰り返すのがコツだそうです。
しかし、せっかくの筋トレも事故があっては元も子もありません。無理は禁物です。
頑張り過ぎはやめましょう。
 
        要注意!腰痛は国民病になっています
 
 去る9月5日、恒例の第7回トキメックOB「湘南ゴルフ会」が開催されました。数人
集まっての会話は、白内障、腰痛、前立腺関連の疾病に関するものでした。
特にゴルフの敵、腰痛に悩む人は年代、性別を問わずたくさんおられます。腰痛は人
間が二本足で立つようになってからの宿命と言われています。
 ご存知のように人間の体は、重い頭を支えるように背骨がしなやかなS字形にカー
ブしています。このために、筋肉の衰えや姿勢の悪さが原因で腰に負担がかかります。
いつも反省しているのですが、パソコンの前で、長時間、会報やHPの原稿を執筆す
る場合、同じ姿勢で長時間続けることはよくありません。こんなとき、前述の「椅子
から立ち上がったり、座ったりを繰り返す」の運動が気楽にできます。
 不用意な腰痛を防止するには、@起き上がるときは手で上体を支える、A低い場所
にある物をとるときは腰を落とす、B遠い場所にある物を取るときはヒザをついてで
も近づく、Cくしゃみをするときは台に手をつく、D同じ姿勢を長時間続けるときは
腰痛ベルトを着用する、Eゴルフをされる方は、プレーの前後や合間に、普段の
スイングとは逆方向のスイングをする・・・などですが、いずれにせよ、日ごろから
の適度な運動が大切です。「筋トレ」で、老後を元気に、楽しく過ごしましょう。
                                 (三橋記)
 
2006.10.26 三橋  チョッピリ健康にいい話(その9)
 
      加齢で目がかすんできたら要注意!
 
 毎年10月10日は、「目の愛護デー」です。ちょっと、タイミングがずれましたが、
日常、視覚障害者の外出援助のボランティア活動の中で、視覚障害者の視力を失った
失望感や日常生活の不自由さなどを直にご本人から聞く機会の多い者として、目の大
切さを自覚し、皆さんに大いにPRしています。
 年を重ねると衰えを強く意識する一つに目があります。老眼はその最たる例です。
そして、失明につながる「加齢黄斑変性」、「緑内障」、比較的簡単な手術で機能回
復が可能とされる「白内障」など、さまざまな目の病気のリスクが高まる時期でもあ
ります。新聞を読んでいるときやパソコンを操作中に、目のかすみを感じたら“疲れ
目かな?”と簡単に自分で解釈しないで専門医の診断をおすすめしま。
 
         「加齢黄斑変性」って?
 
 最近、患者が急増し、失明につながる病気として「加齢黄斑変性」の話をよく聞き
ます。これは、主に50歳代から発症し、視力の低下や物がゆがんで見えたり、視界の
中心がぼやけて見えるといった症状が出ると言われています。黄斑は、色や形を識別
する視細胞が集まった場所で、視覚の中心的な役割を担っています。そして、加齢で
視細胞が萎縮したり、血管が視細胞に入りこんで出血したりして起こるそうです。
 文献を調べると、わが国では1970年代まではほとんど見られなかったようですが、
現在は増加の一途をたどっていると言われます。しかし、食生活の変化や喫煙などが
関係していると考えられているようですが、原因ははっきりしていないそうです。
 
         「緑内障」って?
 
 中高年の失明の原因として「糖尿病」に続き、二番目に多いのが「緑内障」です。
「緑内障」は、目の中の圧力が上がり、視神経の働きが妨げられるのが原因と言われ
ています。この「緑内障」は日本人の中高年の17人に一人がかかっているというデー
タもあり、さらに眼圧が正常でも「緑内障」になるケースがあるとのことです。
 
         見え方によって自己診断を!
 
 痛みや充血といったはっきりした自覚症状がない目の病気は、なかなか気がつかな
いものです。しかし、普段の生活の中で、自分の見え方の変化で兆候が分かることも
あります。最新医学大辞典、インターネットでの病状解説によるとこんな見え方がす
るときがないか確認しましょう。
 
黄斑変性・・・視界の中央がぼやけて見えにくい。
白 内 障・・・ひとみが白く濁り、わずかな光でもまぶしく、明るい所では物が見え
       にくい。さらに、物が二重三重に見える。また、濁りの進行にしたが
       い、曇りガラス越しに物を見ている感じとなる。
緑 内 障・・・やや鼻側の視野が欠けて見える。
網膜剥離・・・視野に塵のようなものが多く見られる(飛蚊症)。目をつぶっている
       のに視野に光が走る(光視症)。全体が薄暗く、物がひどくゆがんで
       見える。
 
         見え方の変化に気づくためには・・
 
 一番手っ取り早いのは、@毎日、新聞を読むと見え方の変化に気づく機会が増えま
す。 Aときどき、片目だけで見てみるとそれぞれの目の異常に気づく機会がありま
す。
      目を大切にして、老後を元気に、楽しく過ごしましょう!      
                               ( 三 橋 記 )
 
2006.11.29 三橋  チョッピリ健康にいい話(その10)
 
      インフルエンザの季節がやってきます!
 
 そろそろ、新聞やテレビなどでインフルエンザ流行が話題となる季節になりました。
通常、インフルエンザの流行は12月ごろから始まり、1月下旬から2月の約2週間の間に
ピークがくるようです。ときには、世界的規模で流行しますので十分に注意する必要
があります。
 38度以上の高熱や頭痛、のどの痛み、全身のだるさ、そして、咳や鼻水が出るのが
主な症状とされています。約1週間症状が続きますが、外出をひかえて、安静にして、
水分を十分に補充し、十分な睡眠をとる必要があります。また、早めに医者を訪ねて、
発病の初期段階なら効果的な抗ウイルス薬は有効です。
 とかく、健康な人間は、たかが風邪、インフルエンザと軽く考えがちですが、甘く
見てはいけません。特に高齢者、小児、腎臓や肝臓などに病気を持っている人は、
風邪をこじらせて肺炎などで、毎年1千人前後の人が命を落としていると言われてい
ます。
 
 季節の変わり目に体調を崩した経験をお持ちの方が多いと思います。急に寒くなる
ときは、特に注意が肝要です。風邪は、ほとんどがウイルス感染です。
ウイルスは、低温、低湿の環境を好みます。室内の空気が乾燥しているとウイルスが
長時間、室内を浮遊することになります。
 したがって、室内を加湿器で適当な湿度に保つような工夫が大切です。また、外出
から帰宅したら必ずうがいをしましょう。(のどの乾燥を防ぎます。それと、大変難
しいことですが、できるだけ人ごみの中には行かないことです)。更に手洗いを励行
し接触感染を防ぎましょう。(子どものとき、よく母親から、帰宅すると言われまし
た。「うがいをして!手を洗いなさい!」と・・・)そして、十分な睡眠、ビタミン類を
十分摂取することも大切です。
 しかし、咳が出始めて2週間以上も続くような場合は原因が別にあると疑った方が
よいでしょう。速やかに、総合病院などで診断してもらいましょう。
 
 私ごとで恐縮ですが、上記の励行とともに、年間を通して、私自ら料理するバラン
スのよい食事(家では、昼抜きの1日2食の習慣)、家内との適度(?)な飲酒、冬で
も薄着、適当なスポーツ(水泳、ゴルフ、ウォーキングなど)、そして、一年を通し
て、ペットボトルのお茶を携帯して外出しています。(冬場のゴルフのときももちろ
ん、一杯飲むときも水分補給を欠かしません。その代償として、トイレが近くなる
ことが唯一の困りごとです。)こういうこだわりを励行されておられる会員の方も多
いと思います。お互いに頑張りましょう。
 
 すでに、全国的にインフルエンザ予防接種の受付と実施が始まっています。
一般に、接種から効果が出るまで2週間程度かかるそうです。地域により高齢者割引
の値段が違うようですが、早めに接種することをお薦めします。
 
 “風邪しらずの健康体で、年末年始を、ご家族共々楽しく過ごしましょう!”
 
                                (三橋 記)
 
2006.12.17 三橋  チョッピリ健康にいい話(その11)
 
      嚥下(えんか)障害に気をつけましょう!
 
 毎年、正月の新聞には高齢者がお餅を喉に詰まらせる事故報道が必ず掲載されます。
折角の楽しい新年の家族団らんのときに、本当に悲しい
ことです。ご承知のとおり、お餅などが気道に入って
しまった誤嚥の際に、うまく吐き出せず、窒息してしま
うためです。
 これは、加齢や体力低下などが少しずつ積み重なって、
食べ物を飲み込む力が弱まっていることにも関係します。
その飲み込む力の低下が、意外と本人も家族もそのこと
に気づきにくく、肺炎などになってから気がつくことが
多いと言われます。
 
 インターネットで検索しますと、「肺炎の原因はいろいろあるが、嚥下障害がある
と、口の中の細菌で汚れた唾液や食物が気管へ吸引してしまい、肺の炎症を引き起こ
す誤嚥性肺炎、または嚥下性肺炎(別名:老人性肺炎ともいわれる)」さらに、「食
物、液体、胃内容物、咽頭分泌物を誤嚥または誤飲し、咳反射などで、これを排除で
きないときに発生し、飲み込む能力がさらに低下すると気管に入った食べ物が喉に詰
まり窒息する」と、高齢者に注意を呼びかけています。
 
 医者によりますと、嚥下(物をのみくだすこと)に必要な舌や口の動きは、自分で
も簡単にチェックできると言います。舌で唇をぐるりと舐められなかったり、うがい
をできなかったりしたら、機能が衰えている恐れがあるとのことです。
 さらに、日常で注意すべきポイントは、@食事にかかる時間が以前より長くなった、
A大きなコップで飲料をごくごく飲めなくなった、B声を出したり、咳をしたりする
と喉ががらがらする、Cトイレに行く回数が減った、D体重が減少した・・・・など
とのことです。
 
 こうした兆候からはやく障害に気づけば、誤嚥によって起きる肺炎(誤嚥性肺炎)
を予防する手段を効果的に講ずることができると言われています。 
 具体的には、いつも口の中を清潔に保つこと、口や首などの筋肉の訓練、とろみを
つけ、食べやすくする食事の工夫が必要とされます。お餅も当然、とろみをつけて食
べやすく工夫をしたり、小さくちぎって、ゆっくり食べることです。
 
 まもなく新しい年を迎えます。平成19年はどんな年になるのでしょうか。
戦争、テロのない平和な世界、活力と暮らしよい日本、そして個人的には家族を含め
て健康でありたいと願っています。
                                (三橋 記)
 
2007. 1. 5 三橋  チョッピリ健康にいい話(その12)
 
    酒は静かに、マイ・ペースで飲むべし
 
 会員の皆様には、ご家族共々、静かなお正月をお迎えのことと存じます。 
 
 早目にお届けした会報「けいき」61号のご感想はいかがでしょうか。
 是非、読後のご感想を「お便りコーナー」へお寄せいただければ幸いです。
 
 大勢の方が、暮れから正月にかけて、お酒を飲む機会
が多かったことと思います。そして、まだまだ1月いっ
ぱいは続くのではないでしょうか。私もそうですが、飲
むときに守るべきことを守らず、翌日、つらい思いを
したことがあります。
 二日酔い、悪酔いは、その日の体調にも影響するよう
ですが、飲みすぎが原因です。アルコールの分解過程で
生じるアセトアルデヒドが、その有力な犯人といわれて
います。毒性、刺激性が強く、頭痛や吐き気、呼吸困難、動悸など、アルコール自体
よりも生体反応を起こします。
 
 私は経験がありませんが、アルコール性の急性胃炎も吐き気の原因のようです。
肝臓でのアルコール分解が優先されて、糖ができず低血糖となります。脱水などのた
め頭が働がず、だるくて起き上がれなくなるようです。
 二日酔いを避けるには、まず飲む量を控えることが大切です。また、濃い酒、きつ
い酒は避けて、ゆっくりと飲むことです。さらに、辛い食品など胃の負担になるよう
な肴(さかな)は避けましょう。そして、アルコールの吸収を遅らせるため、少し
脂っこい物を食べるのもよいようです。
 私が心がけている方法は、できるだけ複数の飲み物を飲まない。ビールなら終わり
までビールと付き合う。飲み過ぎないことと、アルコールによる利尿作用で排出した
分を補給する意味で、水分をどんどん摂取する。結果は、お腹もいっぱいになるので、
量的な防止にもつながる訳です。そして、ゴマの成分から作られた錠剤・アセドアル
デヒドを分解する「セサミン」の愛用です。
 
 不幸にして、二日酔いになったら、ゆっくり睡眠をとり、体力を回復させることが
が一番有効です。横になることで、肝臓への血流が増えてアルコールの分解が早まり
ます。そして、どんどん水分を摂取することが大切です。昔から、「酔い覚ましに
は柿」というように、柿、ぶどうなどの果物やジュース類で水分や糖分を補えます。
ミネラルや糖分を含むスポーツ・ドリンクも有効といわれます。
 
 昔、会社には、「酒飲み番付表」に載る横綱、大関、関脇、小結などに名を連ねる
方が大勢おられましたが、反面、酒の上の失敗談も耳にしました。
 お互いに、もう若くないのですから、暴飲暴食は絶対駄目です。暮れから呑み続け
たお酒も、大切な肝臓を労わるために、この辺でペース・ダウンしましょう。
 酒は、静かに、マイ・ペースがよいですね。
 
 新しい年も、お互いに健康に留意し、元気で頑張りましょう。
                              ( 三橋 記 )
 
2007. 2. 5 三橋  チョッピリ健康にいい話(その13)
 
     たまには温泉で心身を癒しましょう!
 
 今、ご夫婦や親しい仲間と温泉につかって、日頃の疲れた体を癒す温泉旅行が幅広
い年代で人気です。この寒い季節、たまには温泉旅行もよいですね。
 しかし、温泉場ならどこでもよいという訳にはいかな
いようです。特に持病のある方、高齢者の方はもとより、
健康な方でも温泉に関する知識を得て、上手な入り方を
しないと折角の温泉の効用がマイナス効果となってしま
うからです。
 今回、インターネット他で“温泉の効用”や、“有名
温泉県のPR欄”を中心に、いろいろと調べてみました。
 
 温泉は「地中から湧出する温水、鉱水、水蒸気、その他のガスで、温泉源で採取さ
れるとき、摂氏25度以上、又は含有量1s中にリチウムイオン1mg以上、水素イオン
1r以上等いずれかの物質(その他、臭素イオン、ラドンなど19種類)が一つでも満
たされていれば温泉と呼ぶことができる。」(昭和23年制定温泉法)そして、これら
の温泉は、主な成分によって9乃至10種類に分けられています。勿論、これらの温泉
の効用も多種多様です。概略は以下のとおりです。
 
1.単純温泉
  溶存物質量が温泉水1s中に1g未満のもので、泉温が摂氏25度以上のものをい
  う。体に対する刺激が少ない温泉。肌にやさしいので高齢者向き。「中風の湯」
  「神経痛の湯」といわれる温泉は単純温泉であることが多い。[主な効用]:神経
  痛、筋肉痛、関節痛、くじき、慢性消化器病、痔症、冷え性、疲労回復等。
 
2.塩化物泉
  塩素イオンを主成分とする温泉。入浴すると皮膚に塩分が付着して、汗の蒸発を 
  防ぐため保温効果が大。「温まりの湯」「熱の湯」といわれる温泉は塩化物泉で
  あることが多い。[主な効用]:上記単純温泉の効用に加えて、切り傷、火傷、慢
  性皮膚病、慢性婦人病等。
 
3.炭酸水素塩泉
  炭酸水素イオンを主成分とする温泉。入浴すると皮膚や脂肪や分泌物を清浄化す
  るので肌が滑らかになる。「美人の湯」といわれる温泉は炭酸水素塩泉であるこ
  とが多い。[主な効用]:上記単純温泉の効用に加えて、切り傷、火傷、慢性皮膚
  病等。
 
4.硫酸塩泉
  硫酸イオンを主成分とする温泉。「傷の湯」といわれる温泉は硫酸塩泉であるこ
  とが多い。[主な効用]:上記単純温泉の効用に加えて、切り傷、火傷、動脈硬
  化症、慢性皮膚病等。
 
5.硫黄泉
  総硫黄が温泉水1s中に2r以上含まれる温泉。乾燥肌の人や皮膚の弱い人は不 
  向き。[主な効用]:上記単純温泉の効用に加えて、高血圧、動脈硬化、慢性婦
  人病、切り傷、糖尿病等。
 
  その他として
6.総鉄イオンが温泉水1s中に20r以上含まれる“含
  鉄泉”。
7.水素イオンが温泉水1s中に1r以上含まれる“酸
  性泉”。
8.保温効果があり、小さな泡が体に付着するのが特徴
  の“二酸化炭素泉”。
9.一般に「ラジウム泉」とも呼ばれ、微量の放射能が
  含まれているが体への影響はない。無色透明の湯で
  リラックス効果のある“放射線泉”。
10.火山活動がある地域に多い“含アルミニウム泉”がある。
 
 さて、温泉の作用として、「物理的作用」の一番目は、“温熱作用”です。摂氏
42度以上の高温浴は、交感神経を刺激し、体に興奮的な作用を与えます。低血圧の方
や、気分をリフレッシュしたいときに効果的とされます。(ただし、高齢者や高血圧
の方は危険が伴うので避けること)逆に摂氏36度〜38度のぬる目の温泉は、副交感神
経を刺激し、鎮静的作用をもたらします。睡眠前やストレスの開放に効果的です。
 その二番目は、“水圧作用”です。体に水圧がかかることによって、血行がよくな
るマッサージ作用があります。(但し、心肺に障害のある方は、肩まで浸からず半身
浴がお薦め)
 そして三番目は、“浮力作用”です。浮力により足腰や関節の負担が少なくなるの
で、さまざまなリハビリテーションに利用されます。
 
 次の「化学的作用」は、前記の1〜10までの“薬理的作用”です。温泉に溶け込ん
でいる諸成分が皮膚や飲むことで体に吸収され、身体機能の向上につながります。
 最後は「心理的作用」といわれるものです。日常生活から離れて自然環境が豊かな
場合、心身のストレス解消につながることが実証されています。
 
 終わりに、温泉を楽しみ、事故を起こさない最低限度遵守すべき事項は以下のこと
ではないでしょうか。
 
1.持病があったら入浴は避ける。(皮膚の弱い人は硫黄泉を避けるとか、急性感染
  症、悪性腫瘍、重い心臓病、重い高血圧症、出血性疾患、重い貧血症、急性腎不
  全などの持病のある人、初期と末期の妊婦は入浴を避けること)
 
2.熱い風呂、長時間の入浴、頻回の入浴は避ける。(温泉の温度によるが、摂氏
  40〜41度なら5分を2回程度、また1日の入浴回数は2回か、せいぜい3回まで。
  それ以上は疲れのもとで、温泉の効果なし)
 
3.深夜、早朝の入浴は避ける。(午前1時〜5時の時 飲み過ぎはダメ!
飲み過ぎはダメ!
  間帯は突然死が起こりやすいとされている。特に高
  齢の方は絶対単独で入浴しないこと)
 
4.過度の飲酒後は入浴を避ける。(飲酒をすると血管
  が拡張し、血圧低下や心拍数が増加する。入浴によ
  り更に助長し、脳貧血や不整脈を引き起こす危険が
  ある。また、転倒による骨折事故や溺水事故の原因
  となる)
5.入浴後は水分補給を。(入浴による発汗や利尿により、多量の水分が失われる。
  血液の粘度を高め、高齢者では脳血栓や心筋梗塞の誘因にもなる。特に、就眠前
  にはコップ1〜2杯の水分を補給することが重要)
 
 さあ、皆さん、たまには温泉地で散策を組み合わせて、
  心身ともにリフレッシュしましょう。待ち遠しい春が間もなくやって来ます。
   今年も元気ですごしましょう。         
                             ( 三 橋 記 )
 
2007. 3.13 三橋  チョッピリ健康にいい話(その14)
 
       歯周病は全身疾患に影響します
 

 昨年の12月16日、地元茅ヶ崎市で所属している「湘南
シニアクラブ」の例会で、同クラブが講師として招聘し
た歯周病の権威、日本歯科大学名誉教授で、日本歯周病
学会前理事長の医学・歯学博士 鴨井久一先生の「歯周
病について〜歯周病が全身疾患にあたえる影響」と題す
る講演を聞く機会がありました。
 成人してから、いつも母から「歯を大切にしなさいよ。
めったなことでは歯を抜いてはいけません」と言われて
いました。しかし、入社後、独身時代の不摂生がたたり、初めて歯医者の世話になり、
昼休み時、会社の裏の歯科医に通っていました。
 
 当時の歯医者は、現在のように歯や歯茎を保存する方向での治療と異なり、歯根に
膿をもっている場合、口腔内細菌が心臓や呼吸器などに影響を及ぼす可能性があると
言われていたため、どんどん抜歯をしていた時代です。
 私のときも同じで「すぐ抜歯しないと駄目です・・」でした。しかし、技術屋の常
識から、歯を一本抜くことにより、それまでしっかり寄り添っていた歯は箍が外れた
ようにガタガタになると思い、歯科医の言うことはすべて拒否し、詰め物と金属の被
せで治療をしてきました。歯科医は、ぶっきらぼうに「今回だけですよ・・」それか
ら何回も同じ手口で抜歯を逃れてきました。お陰様で、左下の奥にあった小さな親知
らず歯以外は抜歯せずに、今でも、すべて自分の歯で食事を美味しく食べられること
に感謝している毎日です。
 
 私たちの体全体の中でも、歯と歯茎の間は特に抵抗力が弱い部分と言われています。
この隙間に細菌が繁殖すると、歯茎の炎症が起こり、歯が抜ける歯周病に発展します。
患者が多いのは40歳代以降と言われていますが、痛みなどの自覚症状もないものが特
徴だそうです。歯周病になると周りの人、特に女性に嫌われる口臭の原因になるほか、
歯がなくなると、食事の制限、その結果として栄養分吸収も偏り勝ちになります。
 同先生は、昭和40年代は歯科医が不足気味で、治療は、詰めたり、被せたりが主体
でしたが、それを生物学的観点から歯の治療をすることが必要と考えて、歯周病に関
する研究をされました。現在の三大介護(食事、入浴、下の世話)に合わせて、口の
世話にも注目され、今や糖尿病、骨粗しょう症、心臓疾患、呼吸器疾患(肺炎)、早
産、低体重児出産にまで影響すると説明されておられます。さらに、最近の研究では
心筋こうそく、脳こうそくにも関与しているとのことでした。
 
 既に入れ歯の方は別ですが、予防には、まず食後の歯
磨きが大切と指摘されています。歯と歯茎の間に、歯ブ
ラシの毛先を当て、振動させるように左右に動かし、回
数は一つの歯に20回程度が目安だそうです。
 歯間ブラシやデンタルクロスで歯と歯の間の汚れも取
り除きます。(どうせ、時間はたっぷり、ありますから、
歯磨きにも時間をかけましょう!)
 
 個人的なことで恐縮ですが、私は家内に誘われて、3年前から市ヶ谷の歯科医院で
歯科衛生士によるPTC(Professional Tooth Cleaning=歯垢、歯石の除去、磨き
など)を、2〜3ヶ月ごとに行っていますが、昨年度から健康保険制度の改定により
有料となってしまいました。メンテナンスだけですと、1回につき8千円強の支払い
となります。(これを高い支出とみるかどうかは人それぞれの判断かと思います)
 
 最後に、同先生の纏めは、口の中を常に清潔に保つこと、そういう環境を作ること、
生活スタイルを見直すことでした。
 @ 体の抵抗力が落ちると歯周病菌が繁殖しやすくなるので、疲れ、寝不足、体力
   低下などの回復を心がける生活習慣を身につけること。
 A 口内が酸性化傾向にあり、加えてビタミン不足により歯周病菌が繁殖しやすい
   状態のため、バランスのよい食生活が肝要。
 B 口内は雑菌の繁殖の場、常に清潔を保つため、食後の歯磨き習慣励行が必要。
 
 先生らが唱えておられる「8020運動」<どこかで聞いたことのある、「1190運動」
ではありません!80歳で自分の歯を20本残す運動です>、歯を抜くと顎の骨が減少し、
体全体の骨重量が減少するとも言われます。そのためには一本でも歯を残す努力が必
要と強調されていました。
 海外旅行をして、以前から観察していましたが、欧米の女性の歯の美しいこと、そ
れは、子どものころから美しい歯並びにするため歯の矯正を心がけていることです。
健康的な白い歯、男性でも同じです。年を感じさせない魅力の一つはさわやかな歯、
清潔感と明るいイメージを与えます。
 
 日本歯科医師会は4月18日(よい歯の日)、6月4日(歯の衛生週間)、11月8日
(いい歯の日)などを制定していますが、健康であるためには毎日の行動が大切のよ
うです。歯を大切にし、よく噛んで食べることです。両顎を使いよく噛むことによっ
て行われる造血作用は体の活性化にはとても大切なことだそうです。
 
   歯が丈夫でないと、“ドライバーの飛距離も伸びません!”
          今年も元気で頑張りましょう!
 


(左)「あっ、そうか、!
  飛距離が出ないのは、
  自分は入れ歯だからか」
 
(右)「丈夫な歯で
    ナイスショット!」
 
 
                             ( 三 橋 記 )
 
2007. 4.15 三橋  チョッピリ健康にいい話(その15/最終号)
 
    “物忘れ・痴呆”防止のために
 

 去る2月末、NHKテレビで“アルツハイマー病が認
知症高齢者の挑戦”と題する、福岡県の介護施設「永寿
会」での学習療法などを取り入れて、認知症が改善され、
生きる喜びを味わっておられる高齢者の生活ぶりを紹介
した番組を、ご覧になった方も多いと思います。
 脳の機能を活性化させることで無表情だった高齢者に
笑顔が戻り、家族はもとより、施設の介護スタッフ、施
設で生活を共にする方たちとの人間関係も良好となって
行く状況を見て、改めて、医学の進歩を感じ、素晴しい介護スタッフの努力に感動し
ながら画面を食い入るように見ていました。
 
 年をとると記憶力が衰えて物忘れが進みます。昨日の
晩ご飯のおかずを思いだせないという中高年者が少なく
ないと聞きました。神経細胞は40歳代から少しずつ壊れ、
記憶力が低下すると専門家は言います。しかし、毎日の
生活の中で、努力することにより記憶力の衰えの度合い
は違ってくるとも言います。
 特に、「新しいことに興味を持ち、できることには挑
戦し、そのかかわりの中で、いろいろな人とのコミュニ
ケーションを大切にする」などの努力が必要だと指摘しています。
 
 インターネットで脳の機能について検索したら「物忘れや痴呆の予防に有効な6ヶ
条」なるものがありました。

 要約しますと、1.魚(特に青魚)や野菜、果物を十
分に取り入れて栄養バランスのよい食事、2.ウォ−キ
ングを中心に、水泳、テニス、体操などを生活に取り入
れて脳の血流をよくし、3.規則正しい生活、の基本条
件を加え、4.脳には、痴呆になり始めたときに衰える
働きとして、@物事を実行する順番を考える「計画力」、
A出来事を覚える「エピソード記憶」、B同時に複数の
ことに気を配る「注意分割力」の三つがあり、この働き
を維持するために、外出したり、スポーツや趣味を通じて人とのコミュニケーション
を行うこと・・が大切で、要は習慣になるまで毎日の積み重ねが予防につながるとの
ことでした。
 
 桜をはじめ、美しい花が咲き、清々しい新緑の春です。少々派手かなと思えるくら
いの外出着を着て、さっそうと街中へ出掛けましょう。それだけでも気が若返り、大
いにコミュニケーションが活発化するでしょう。
 私の知人は、ある現象に出くわすと、以前、会社で何かの折にお世話になった「5
W1H」で分析して、少しでも解明するように心がけていると教えてくれました。素
晴らしいことだと思います。皆さんはどのような予防法を取り入れておられますか?
 
 私ごとで恐縮ですが、自称「メモ魔、書き魔」としては上記の「脳の三機能」を意
識した鍛錬を取り入れています。しかし、偉そうなことをいう私も、家では後片付け
を忘れ、家内から毎日苦情をもらったり、眼鏡をどこかに置き忘れて家中を探し歩く
のが頻繁となりました。まだまだ鍛錬が不足なのでしょうか。
 
 さて、一年間続けた「チョッピリ健康にいい話」は、
今回をもちまして終わりとさせていただきます。
 本来は、会員の皆様の「実践健康法」を投稿いただき、
大いに参考にさせていただければ素晴しいことだと考え
ております。
 会員の皆様におかれましては、今年もお元気でお過ご
し下さい。           ( 三橋 記 )