小菊に魅せられて 村松廣司
 
奥様とお二人、菊御殿のお庭にて
奥様とお二人、菊御殿のお庭にて
 子育てをしながら花作りをして花と一緒に写真を撮り、
子供たちの成長記録を綴って行きたいというのが家内の
夢で、年間を通して長年いろいろな花を作ってきました
が、秋には決まって菊になります。
 大菊を10年、中菊を10年作った後、私が定年退職
して第2の人生を迎えたのを機に、10年間を目標に本
格的な花作りに取り組み、家の周り20メートルのフェ
ンスに添って小菊による垣根作りを計画しました。
 初めは草丈が思うように伸びず苦労しましたが、試行錯誤の結果懸崖菊を大きく
育てることが出来るようになったので、キャンバスに絵を描く要領で「花の造形」
を楽しむようになりました。
 平成11年、家内の還暦祝いに末広がりとして「扇」を象った作品に仕上げたと
ころ、神奈川新聞社が取材に訪れ、朝刊の一面に「彩り豊か菊御殿満開」と題して
カラーで大きく掲載されたため、以来我が家は通称「菊御殿」として一躍有名にな
ってしまいました。
 平成14年、NHK BS放送主催『2002年私のアイディア・ガーデニング・コン
テスト』に関東地区代表として全国大会に出場した時は、菊御殿をご存知の方々が
インターネットで投票してくださり、トップの成績でコンテストに臨むことができ
ました。 30周年総会の展示会場にて
30周年総会の展示会場にて
 2時間の生放送の中で、スタジオの大きなスクリーン
に我が家の「孔雀」が映し出された時、大勢の観衆から
「ウォー」と言う歓声が上がり、鳥肌が立つほどの感動
を覚えたことを今でも忘れません。花からもらった最高
の栄誉だと幸せに思っています。
 平成16年は、当初の目標であった10年目になった
ので「不死鳥」火の鳥で有終の美を飾りました。